織姫便り

心霊住宅情報館

小さな稲荷神社と敷地が隣接している築十五年の木造アパート。以来、立地の良さでずっと満室状態が続いていたのに、二年前を境に急に店子が退去し始めた。大家に原因究明を依頼され、霊能者は現地へ向かった。

第40物件 神社の裏のアパート……(埼玉県U市)

神社の裏のアパート……(埼玉県U市)
お祓いや鑑定に向かった先で時折、関係者から訊かれる事柄があります。それは、神社や仏閣に隣接している不動産物件についての質問です。とくにお寺の場合は敷地内に墓園が併設されていることが多いので、「霊的な意味で大丈夫なのでしょうか?」とよく訊かれます。部屋の窓を開けたら隣が墓地ではやはりビジュアル的に抵抗感がありますし、仏様特有の静謐の気というのは人によっては気が滅入る元ともなりかねません。ただし、普段の仕事環境が騒々しいのでせめて静かな場所に住んで気を休めたいという方であれば、お寺や墓地に接した場所はむしろお勧めと言えるでしょう。それよりも問題なのは神社や祠などに接している居住地です。お寺の場合、大抵は住職が住み込んで毎日、勤行されていますので、低級霊や悪霊の類は却って近寄り難いのですが、神社や祠などはその限りではありません。

地域でも名の知られたある程度大きな神社でないと、神職が在駐しているケースはむしろ稀です。参拝時間の昼間のみ、あるいはお祭りや特別な神事の時に限って人が詰め、それ以外の期間、時間帯は無人という所が圧倒的に多いのではないでしょうか。たとえ昼は清々しいプラスの気に溢れた御神域であっても、深夜ともなればその波動の性質が逆転することが多く、昼と夜の霊的エネルギーの落差に引き寄せられて自然霊や動物霊、不成仏霊などが集まってきます。とくに陰の気が高まる丑三つ時の神社というのは昼とは全く別の空間なのです。

つい先日も霊的現象が頻発して住人が困っているというアパートを訪れてお祓いをしました。現地は小さな稲荷神社の敷地と隣接しており、霊眼で観察してみると明らかに悪影響を受けていました。大家さんの訴えによれば、全十戸からなるアパートの全室で連夜、激しい家鳴り現象が起きる。また、深夜から明け方に二階の外廊下を徘徊する謎の黒い影もたびたび目撃されているとのことで、なかなか店子が居着かずに難渋していると聞かされました。建物が作られたのはおよそ十五年前で、新築当時はとくに何事も起きなかったそうです。それが二年前の冬頃から急に件の霊現象が起こり始め、満室だったアパートはたちまち無人に近い状態になってしまったそうです。

夜間に神社側から流れ込み、そのままアパートの屋内に滞留している霊気を取り除いた後、どうしてある時期を境にこうした霊現象が起きるようになったのか、その原因を探ってみました。結果、その稲荷神社を含む同地域の三地点から成っていた結界が人為的な原因で崩壊したことが判明しました。二年前に稲荷神社とアパートから三百メートルほど離れた別の神社の敷地の一部を潰す形で駐車場が作られたのですが、これが御神気の流れを分断してしまったのです。それまで地図上で三角形を為す三つの神社で形成されていた結界が無効となり、破れた網から魚が飛び出すように低級霊たちが跋扈し始めたわけです。一度作られた駐車場を潰すことは当然ながら無理なので、対応策としては定期的にお祓いを続ける他なく、現在、大家さんはこのままアパート経営を存続させるか、上物を取り壊して売却するか迷っています。

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