織姫便り

心霊住宅情報館

今回ご紹介するのは、市街地郊外の古民家で起きた不可解な出来事です。老後を過ごす目的で購入した家屋のリフォーム中に立て続けに事故が起こり……。

第10物件 井戸神の祟り……(奈良県N市)

井戸神の祟り……(奈良県N市)
大阪で飲食業のチェーン店を経営している実業家の男性がいるのですが、ある日、その人から電話が掛かってきました。「最近、親父が仕事を引退しまして、老後は夫婦で田舎暮らしがしたいということで土地付きの古民家を買ったんですが……」。そこで色々と問題が起きており、霊的な事が絡んでいるかもしれないので一度、調べてみて欲しいとのこと。スケジュールを調整してさっそく伺ってみました。

場所は奈良県内の市街地から少し離れた田園地帯。周囲は田畑と雑木林ばかりで、遠くに緑の山々を望むのどかでひなびた感じの土地でした。問題の家屋に到着すると、周囲が工事用のシートで覆われていました。「リフォームしていたんやけど、途中で止まったままもう一ヶ月近く経ちますわ」。この家の新たな持ち主となった依頼者の父親はそう言うと、心底困り果てた表情を浮かべました。現場の工事が始まってすぐ、三人の作業員が立て続けに不幸に見舞われたそうです。一人は古い玄関部分を壊している最中、倒れてきた古い柱にぶつかって背骨を折る重傷。もう一人は作業中に突然意識不明になり、搬送された病院で急死。死因は急性心不全。さらに最後の一人は、ある日突然、出社しなくなってそのまま失踪。本人が社長宛に残した手紙には「今、通っている現場に化け物がいる」と書かれていたそうです。「そんなこんなで工事がストップしてしまったんですわ。頼んだ工務店の社長は古くからの知り合いなんやけど、手付け金は返すからどうか他に頼んで欲しいと泣きつかれてます。大体、こんな祟りみたいなことが起きる物騒な家に住んだら自分たちにも何か起きるんじゃないかと、家内もひどく脅えてしまって……」。

私は一通り話を聞いてから、家屋を含めた敷地全体の霊視をしました。家屋自体には何の問題もありませんでした。しかし建物の裏手にある一画に至った瞬間、妖気と呼ぶのが相応しいような凄まじい負の波動が生じているのが分かりました。結局、その日は現地に一泊。翌日、工務店の人を呼んで私が異常を感じ取った場所をブルドーザーで掘り起こしてもらったところ、古い石組みの井戸の痕跡が現れたのです。不幸の原因は井戸神の祟りでした。

昔から井戸を埋めると不幸が起きるという言い伝えがありますが、これは事実です。井戸というのは、その土地の地下に眠る霊気が水と一緒に地上へ湧き出す場所ですので、自然精霊の類が棲み着きやすいのです。それを再び埋め直すようなことをすると、怒った精霊が災いを引き起こします。また、出口を失った空洞部分に瘴気が溜まって、それもまた人間の魂や肉体に著しい害を与えます。井戸神の祟りは精神面での異常を引き起こすことが多いので、化け物を見た作業員が失踪したという話も頷けました。結局、関西方面で懇意にしている神社の神主に頼んで鎮霊の儀式を執り行ってもらうことで、この問題は解決しました。

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