織姫便り

心霊住宅情報館

今回ご紹介するのは、謎の家鳴り現象に見舞われる家。調べてみると、そこには異様な原因が隠れていました……。

第9物件 音地獄……(埼玉県T市)

音地獄……(埼玉県T市)
埼玉県内にいくつかの不動産物件を保有している家主の男性から、一軒家のお祓いを依頼されました。「三年前に土地付きの家屋を購入して賃貸物件にしたんですが、店子が全く居着かないんです。その一人に無理矢理に理由を訊いたら、家の中で始終、変な音がして気味が悪いからと言われて……」。一体どんな音がするのかと、家主本人がその家に寝泊まりして確かめたところ、二日目の真夜中に一階の天井付近からノコギリを挽くようなギリギリという軋み音が響き渡り、それが朝方まで続いたそうです。「いわゆる家鳴りっていうやつだと思うんですが、それを長く聞いているうちに気分がひどく沈んで、しまいには居たたまれなくなりました。こんな音を聴き続けるくらいなら死んだ方がましだと……。上手く言えませんが、人を精神的におかしくする音なんです。ああ、これが原因で皆、出て行ったのかと納得しました」。

そこは一見したところ、何の変哲もない二階建ての木造住宅でした。私は家主に伴われて屋内へ入りました。最初に案内されたのは一階のリビングダイニング。続いてトイレと風呂場、廊下奥の和室と見て回り、二階にある二部屋の洋室も入念にチェックしました。と、その時、二階の天井付近から急に問題の音が鳴り響き始めたのです。家主はノコギリを挽くような、と形容していましたが、それよりもむしろ獣の唸り声に近いと感じました。これは動物霊の仕業に違いない!そう直感した私は、音源が存在していると思われる一階と二階両方の屋根裏に向かって、あらためて意識を集中しました。しかし、いくら霊視を試みてもそこに霊の本体は見つからない……。しばらく考えた末に一度、家の外へ出てみることにしました。

玄関から出て十坪ほどの広さの庭先に回った所で、思わず足が止まりました。植木の手入れがされないまま荒れ果てた庭全体から、恨みの念がこもった黒い霊気が渦を巻いて立ち上がっていたのです。渦の中には無数の犬と猫の姿が見えました。どれも皆、白目を剥いた断末魔の表情を浮かべていました。私はすぐに浄霊の儀式を始めました。すると数分で霊気の渦は消えていきましたが、それで動物霊の魂が成仏したというわけではなく、一時的に抑え込む形にしかできませんでした。

その後、家主に結果報告とアドバイスをさせていただきました。「庭を掘り起こすと犬猫の骨が大量に出てくるはずなので、全て回収して供養すれば家鳴りも止みます。もしそれをなさる気がないのなら、この物件は素直に手放された方がよろしいかと思います」。どうして一軒家の庭先に大量の犬猫の死骸が埋められているのか、その理由については一切霊視しませんでした。以前の住人が動物虐待を趣味とする異常者だったのかもしれませんが、その相手の意識と波長を合わせること自体がとても嫌でしたから。これ以上この件には関わりたくないという思いが強く働き、家主を残したまま早々に現場を去りました。

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